脳卒中連携パス
脳卒中の多くの場合では、手足の機能、認知・行動や言語に障害が現れます。このような場合、急性期治療と共に症状に見合ったリハビリテーションを行う必要があります。このため、医療機関それぞれの得意分野を生かした地域診療連携が各地で構築されています。ここに当院で使用している 脳卒中地域連携診療計画書(地域連携パス) を紹介します。
このパスの考え方は脳卒中によく見られる回復パターンに基づいています。一般に脳卒中の患者さんで、比較的に大きな回復が見込めるのは発症後1-3ヶ月程度の間です。この時期を過ぎると、回復のスピードはだんだんと遅くなってきます。このパターンから、患者さんがどの程度に回復するか、大まかに予測することができます。小脳・脳幹領域の病変、クモ膜下出血、認知・行動や言語の障害(高次脳機能障害)のみが顕著な例は、このパターンとは異なる場合が多いので注意が必要です。
このパスでは、急性期病院での様子から、入院期間や回復の見込みについて大まかな見通しを立てます。そこで必要に応じてリハビリ専門病院に転院し、リハビリ加療を行います。脳卒中患者さんでは、比較的に簡単なこと、困難なことはほぼ一定しています。例えば、食事動作は容易である一方、トイレ動作や更衣動作はやや難しく、屋外を安定して歩行することはかなり困難です。これらはリハビリを進める上での目安となります。回復の様子から退院後の生活を想定し、介護や家屋改修などを具体的に考えていきます。
このパスは医療従事者と患者さん・ご家族に共用するものです。医療従事者間の診療情報共有には従来の紹介状や看護サマリーを使用することを想定しています。このパスは患者さん・ご家族と多くの医療従事者が、共通した指針を持ち合わせることを目指しています。
このパスでは、急性期病院での様子から、入院期間や回復の見込みについて大まかな見通しを立てます。そこで必要に応じてリハビリ専門病院に転院し、リハビリ加療を行います。脳卒中患者さんでは、比較的に簡単なこと、困難なことはほぼ一定しています。例えば、食事動作は容易である一方、トイレ動作や更衣動作はやや難しく、屋外を安定して歩行することはかなり困難です。これらはリハビリを進める上での目安となります。回復の様子から退院後の生活を想定し、介護や家屋改修などを具体的に考えていきます。
このパスは医療従事者と患者さん・ご家族に共用するものです。医療従事者間の診療情報共有には従来の紹介状や看護サマリーを使用することを想定しています。このパスは患者さん・ご家族と多くの医療従事者が、共通した指針を持ち合わせることを目指しています。
大腿骨近位部骨折に対する地域連携パスの取り組み
近年地域連携パスという言葉が一般的に使われるようになってきましたが、これは行政誘導により、高齢者を中心に術後長期リハビリテーションを要する疾患に対して、急性期病院から回復期リハビリテーション病院(または一般病院)に転院して治療を行うときに使用されるものです。
この地域連携パスなくしてこのような転院治療が行われると、治療方針が統一出来なかったり、治療の経過が確認出来なかったり、転院する患者さんにとっても不安の残ることとなります。事前に治療方針を統一した共通のパスを作ることにより2つの病院にまたがる治療であっても1つの病院の中で病室を移動する感覚で治療を行って行くことができます。
治療の役割分担をして、急性期病院の在院日数を減らし、救急医療を円滑に行い、無駄な治療を出来るだけ省くことも重要ではないかと思います。
当院では2006年7月よりいわゆる第一世代の大腿骨頸部骨折地域連携パスをスタートさせ、運用しております。基本的な治療方針として受傷前レベルの復帰を目指し、可及的早期に(受傷2,3日以内)手術を行い、早期荷重訓練の後2~3週間での転院を目指しております。
連携パスを使用した方の在宅復帰率は約70%でありました。(下記「連携パス使用における在宅復帰率」表参照)
2007年からは、西宮整形外科地域連携会を立ち上げ、第3世代地域連携パス(現段階では急性期病院7病院と連携病院13病院)により、年3回の運営会議を開き西宮市として骨折された患者さんによりスムーズでレベルの高い治療を受けていただくように努力しております。
脳梗塞の地域連携パスが2008年4月より診療報酬点数として加算されるようになりましたが、整形外科領域も国の方針と関係なくさまざまな連携が進めばと考えております。
また2011年からは開業医も含めた第3世代地域連携パスも開始しており患者さんにとってより安心できる地域となることを目指しています。
この地域連携パスなくしてこのような転院治療が行われると、治療方針が統一出来なかったり、治療の経過が確認出来なかったり、転院する患者さんにとっても不安の残ることとなります。事前に治療方針を統一した共通のパスを作ることにより2つの病院にまたがる治療であっても1つの病院の中で病室を移動する感覚で治療を行って行くことができます。
治療の役割分担をして、急性期病院の在院日数を減らし、救急医療を円滑に行い、無駄な治療を出来るだけ省くことも重要ではないかと思います。
当院では2006年7月よりいわゆる第一世代の大腿骨頸部骨折地域連携パスをスタートさせ、運用しております。基本的な治療方針として受傷前レベルの復帰を目指し、可及的早期に(受傷2,3日以内)手術を行い、早期荷重訓練の後2~3週間での転院を目指しております。
連携パスを使用した方の在宅復帰率は約70%でありました。(下記「連携パス使用における在宅復帰率」表参照)
2007年からは、西宮整形外科地域連携会を立ち上げ、第3世代地域連携パス(現段階では急性期病院7病院と連携病院13病院)により、年3回の運営会議を開き西宮市として骨折された患者さんによりスムーズでレベルの高い治療を受けていただくように努力しております。
脳梗塞の地域連携パスが2008年4月より診療報酬点数として加算されるようになりましたが、整形外科領域も国の方針と関係なくさまざまな連携が進めばと考えております。
また2011年からは開業医も含めた第3世代地域連携パスも開始しており患者さんにとってより安心できる地域となることを目指しています。
整形外科骨粗鬆症に対する地域連携パスの取り組み
骨粗鬆症に関連した、大腿骨近位部骨折、上腕骨近位端骨折、脊椎圧迫骨折、橈骨遠位端骨折などの骨脆弱性骨折が骨折連鎖を引き起こすことはよく知られており、骨折後の二次予防に対する治療が大切になってきます。
そこで最近では、骨粗鬆症治療におけるリエゾン(liaison)サービスが注目されています。リエゾンとは「連絡係」と訳され、診療におけるコーディネーターの役割を意味します。その目的は、最初の骨折への対応および骨折リスク評価と、新たな骨折の防止、また最初の脆弱性骨折の予防であり、サービスの提供対象は大腿骨近位部骨折例、その他の脆弱性骨折例、骨折リスクの高い例や転倒リスクの高い例、高齢者一般です。すでに英国、豪州、カナダではこのようなサービスが実施され、多職種連携による骨折抑制を推進するコーディネーターの活動によって、骨折発生率が低下し、トータルでは医療費も少なくて済むことが報告されています。
当院では、骨粗鬆症リエゾンサービスとして、「骨リボン運動」を、骨粗鬆症学会認定の骨粗鬆症マネージャーを中心に行っています。
導入後の骨粗鬆症に対する治療継続率は増加し、再骨折率は減少しています。このように、骨折治療後も、骨リボン運動への参加を呼びかけることにより、当院では二次骨折の予防にも取り組んでいます。
当院では、骨粗鬆症リエゾンサービスとして、「骨リボン運動」を、骨粗鬆症学会認定の骨粗鬆症マネージャーを中心に行っています。
導入後の骨粗鬆症に対する治療継続率は増加し、再骨折率は減少しています。このように、骨折治療後も、骨リボン運動への参加を呼びかけることにより、当院では二次骨折の予防にも取り組んでいます。
連携パス使用における在宅復帰率
大腿骨近位部 骨折手術(件) |
連携パス使用(件) |
在宅復帰率(%) |
|
---|---|---|---|
2008年 |
106 |
72 |
71 |
2009年 |
91 |
65 |
75 |
2010年 |
115 |
65 |
65 |
2011年 |
112 |
84 |
77 |
2012年 |
117 |
72 |
72 |
2013年 |
130 |
87 |
69 |
2014年 |
133 |
91 |
74 |
連携病院13病院
開放型病床について
地域の先生方と連携し患者さんへのより一貫性のある診療を目的として、当院では、開放型病床を全病床取得しております。
・開放型病床利用についての運用規定 をご参照ください。
ご利用頂くには登録が必要になります。
登録をご希望の際は、地域医療課(0798-32-3218) にご連絡ください。
メールでのお問い合わせ先 chiiki-renkei@nk-hospital.or.jp
・開放型病床利用についての運用規定 をご参照ください。
ご利用頂くには登録が必要になります。
登録をご希望の際は、地域医療課(0798-32-3218) にご連絡ください。
メールでのお問い合わせ先 chiiki-renkei@nk-hospital.or.jp