R3年5月13日 第5回腎・泌尿器系「訪問診療・往診医と多職種で顔を合わせた勉強会」開催しました
第5回目となる今回は【腎・泌尿器系】。新型コロナウイルスの感染症対策としてZOOMに変更して開催しました。2021年5月13日(木)15時~16時30分
当日の様子をご紹介します。
1.講義「在宅でよく診る腎・泌尿器の病気に対する在宅介護・看護のポイント」てらおクリニック 院長 寺尾 秀治 講師
参加者の皆さまから事前に質問をいただきました。
排尿の仕組みや、よくある症状と病気について、絵で分かりやすく説明していただいた上で、皆さまの質問で多かった、認知機能低下や認知症と診断された方の排尿アセスメントとケアのポイントについて教えていただきました。
また、留置カテーテルなどの医療行為は、体の中でどうなっているのかを絵で解説していただきました。
2.ミニ紹介「腎・泌尿器系疾患に活用できる障害制度」
障害者総合相談支援センターにしのみや 中山猛 主任相談専門員
腎・泌尿器系疾患に関連した制度をご紹介していただきました。例えば、心身障害者医療費助成制度は、市町村によって対象や自己負担額も異なります。市内在住の方でも保健者は他市の場合がありまので、保健証の確認は大切だと思いました。
【おわりに】
認知症の方の排泄のトラブルは「誰にとっての問題かを整理することが大切」だという講師の言葉が印象的でした。
介護者にとっては問題に見える排泄行動も、ご本人にとっては意図(目的・思い)があるのかも知れません。介護者が困るので、先回りして対処していることが排泄の問題を増やしているかも知れません。
参加者からは、「尿意の知覚」から始まって「排泄後に手を洗う」までの、「一連の排泄の流れのどこにトラブルが生じているのか、ご家族と一緒に図を見ながら話し合ってみます」という感想がありました。
排泄のトラブルは、自尊心の低下や在宅介護の限界を招きやすくなります。高齢者は何らかの排泄トラブルがあって当然だと思う私たちの気持ちが、ご本人・家族の望む人生を阻んでいるのかも知れません。
排泄に必要な身体機能と排泄の一連の流れを細やかに観ることで、どこが問題なのかだけでなく、ご本人の強み(できること・できそうなこと)を発見できます。そうすることで、支援の選択肢が広がるように思えて希望が持てました。
今回、「初めてZOOMを使います」と言う方も簡単に参加できました。しばらくは、ZOOM開催になりますが、これを機にZOOMにチャレンジしてみてください!
次回もどうぞよろしくお願いいたします。