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ヤングケアラーをご存じですか?〜ケアマネジャーの視点から〜

 

皆さんはヤングケアラーをご存じですか?ヤングケアラーとは、「家族の介護やその他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者」のことです。学校生活への影響として、欠席・遅刻・早退を「たまにする」「よくする」の割合が高くなっており、学校生活のみならず子ども自身への影響も少なくありません。

 

支援の必要性・緊急性が高いケースも確認されていることから、現在と将来におけるさまざまな問題を回避すべく、ヤングケアラーの支援は急務となっています。2024年6月12日施行の「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律」において、子ども・若者育成支援推進法が改正され、国・地方公共団体等が各種支援に努めるべき対象にヤングケアラーが明記されました。学校などでは、ヤングケアラーの把握及び市区町村との連携の一環として、アンケートの実施や大人側の理解促進、ヤングケアラーに関するポスター掲示による周知などに取り組んでいます。

 

また、欠席・遅刻・早退だけでなく、生活リズムの変化、身だしなみの変化(衣類に汚れ等がみられる)、忘れ物が増える、集中力の低下、給食当番時の配膳の様子(他の生徒よりも手際がいい)、家庭料理の話題に敏感になる、といったことから学校現場でもヤングケアラーに気づくことがあります。

 

 

 

西宮市での取り組み

ヤングケアラーに対する西宮市の取り組みとして、西宮市教育委員会学校保健安全課から講師を派遣し、ケアマネジャー向けに講習会が開催されました。2024年10月現在、西宮市では5人のスクールソーシャルワーカーが中学校区(拠点校は小学校)に1名ずつ配置されています。講習会では、これまでに関わった事例をご紹介いただき、家庭・学校・地域の関係機関が連携し、児童生徒の悩みや抱えている問題の解決に向けての支援について理解が深まりました。

 

 

 

利用者さま宅を訪問する職種としてできること

 

訪問看護師やケアマネジャーなど利用者さまのご自宅を訪問する職種は、家庭の様子を実際に目にするため、ヤングケアラーを発見しやすい立場と言えます。中でも相談援助の専門職であるケアマネジャーは、介護家族との何気ない会話からご家族の困りごとを見つけるケースは少なくありません。また、介護保険サービスの利用を見直し、適切に利用することや、介護保険以外でも利用可能なサービスを提案することによって、介護家族の負担を軽減することもできます。

 

ヤングケアラーが抱えている問題・環境は多種多様であるため、関わり方も異なります。話を聞いてくれる大人がいるだけで安心できたり、大人が関わることで解決の手助けになったりすることもあります。必要時には市区町村の相談窓口へ報告し、抱えている問題の解決に向けた支援が必要です。学校や関係機関と連携し、ヤングケアラーの問題解決に協力できるよう、体制を整えていきます。

 

 

【記事監修】西宮協立訪問看護センター・ケアプランセンター

 

 

 

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