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骨粗しょう症重症化予防の基礎知識〜あなたの骨は大丈夫?〜

骨粗しょう症とは、かんたんに言うと「骨がスカスカで骨折しやすい状態」のことです。少し専門的に言うと「骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが高い状態」となります。骨強度は骨密度(スカスカ度合い)と骨質(骨梁の連結度合い)からなります。

 

 

 

骨粗しょう症の原因

骨粗しょう症の原因は、

 

  •  カルシウム不足
  •  カルシウム調整機能の衰え
  •  女性ホルモンの欠乏
  •  加齢による骨量減少

 

とされています。その他に、ステロイド薬の投与や糖尿病、卵巣摘出などが原因で起こることもあります。

 

骨は骨を壊す細胞(破骨細胞)と骨を作る細胞(骨芽細胞)によって成り立っています。私たちの意識しないところで、骨は「壊す」「作る」を繰り返し、体内のカルシウム濃度を調整するという重要な働きをしているのです。

 

この「壊す」「作る」を調整しているのが女性ホルモン(エストロゲン)。閉経や加齢により女性ホルモンが低下し、バランスが崩れることで骨量は減少します。女性ホルモンが関係するので女性に多い病気ですが、他の原因から男性でもなります。

 

 

 

「また骨折した」を防ぐために

骨粗しょう症になると、骨折する確率が高まり、寝たきりになることもあります。一度骨折すると、また骨折するリスクが高まります。「食事」「運動」「くすり」でしっかり予防しましょう。この3つはどれも大事です。

 

食事

骨によいとされる食品(カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、果物、野菜、タンパク質)を積極的に摂りつつ、バランスのよい食事を心がけましょう。

 

運動

適度な刺激により、骨量を増やす効果が期待できます。バランス運動やストレッチは、骨折の原因となる転倒のリスク軽減につながります。

 

くすり

骨が壊れるのを防ぐ薬、骨を作る薬、骨の栄養を助ける薬があります。薬は飲みつづけることで、骨密度や骨強度の増加が期待できると言われています。どの薬がよいかは医師とご相談ください。

 

 

 

もしかして骨粗しょう症かも?

チェックしてみましょう。50 歳以上の方で、1 つでも当てはまるものがあれば注意が必要です。日ごろから「食事・運動・くすり」に気をつけた生活を心がけましょう。

 

 

 

 

西宮協立脳神経外科病院の取り組み

検査・診断方法

西宮協立脳神経外科病院では、骨中のカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分の量を測定することができます。測定では、骨密度が高いとされる年代の平均を100%としたときのご自身の値(これをYAM値と言います)を出すことができます。YAM値が70%未満だと要注意です! あなたは骨粗しょう症と診断されます。

 

「骨密度検査(DEXA法)」とは、2種類の異なるX線を照射し、骨と軟部組織の吸収率の差で骨密度を測定する方法です。

 

 

 

甲友会の骨リボン運動について

高齢社会において、骨折で要介護状態になる方がとても多いなか、骨折予防や再骨折を予防するための骨粗しょう症治療は活発でありません。甲友会では地域のクリニックとも連携しながら、初発の骨折および再骨折を予防するため、検査や骨粗しょう症治療、骨粗しょう症マネージャーによる追跡調査、啓発活動などに取り組んでいます。それが、骨リボン(Re-bone)運動です。

 

2015年にスタートした骨リボン運動は国際的にも評価されています。2020年には「国際骨粗鬆症財団」より「脆弱性骨折の二次骨折予防の取り組みに対する認定制度」において、最高位である金賞を受賞しました。

 

 

( 2020.11発行│広報誌「甲友会ナウ」vol.51より)

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