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知っておきたい認知症のこと

認知症という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。厚生労働省によれば、団塊の世代が75歳以上になる2025年には、65 歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になると見込まれています(「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」厚生労働省ホームページ)。高齢社会において、認知症はとても身近なものと言えるでしょう。

 

 

 

1.認知症とは

「認知症」は病名だと思っていませんか? 実は、認知症とは病名ではなく、認知機能の低下によって共通の症状のある、病気のグループの名称(症候群)なのです。

 

認知症の状態を引き起こす原因となる病気は別にあります。いったいどのような病気が認知症の原因となるのでしょうか。

 

 

 

2.認知症の原因となる病気

認知症の原因となる病気は主に以下のようなものがあります。

 

  • 神経変性疾患:アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症など
  • 脳血管疾患:脳梗塞、脳出血など
  • 感染性疾患:脳炎、神経梅毒など
  • 中毒・栄養障害:アルコール依存症、ビタミン欠乏症(B1、B12、葉酸)など
  • その他:脳腫瘍、慢性硬膜下血種、水頭症など

 

 

 

3.もしかして認知症かも?

「最近、物忘れがひどくなってきたな……もしかして認知症?」と思われる方は多いのではないでしょうか? 人はだれでも歳をとりますし、物事を思い出すのに時間がかかるようになります。そうした「加齢による物忘れ」「認知症による記憶障害」には大きな違いがあります。

 

加齢による物忘れでは、体験の一部を忘れてしまいます。例えば「お昼ごはんのおかず何だったかな?」といったように、お昼ごはんを食べたことは覚えているものの、食べたものを思い出せない状態です。

 

 

 

一方、認知症の記憶障害では体験全体を忘れてしまうため、お昼ごはんを食べたこと自体を忘れてしまいます。結果、「お昼ごはん、まだ食べてないよ!」といった状態になります。

 

 

「財布やカギをよく失くす」「物忘れがひどく、何度も同じことをたずねる」「慣れている道で迷う」「今まではできていた家事ができなくなった」「会話のつじつまが合わない」などの症状が現れ、なによりも、日常生活に支障があると思うようになったら認知症を疑いましょう。

 

 

 

4.認知症を疑ったらどうするか

もし、認知症を疑ったらどうしたらよいでしょうか。まずは以下の方法があります。

 

  • 地域包括支援センターへ相談

地域包括支援センターは、高齢者の方が住み慣れた地域で、元気で安心して暮らし続けていくことができるよう、どのような支援が必要か把握し、介護サービスや関係機関、社会制度の利用につなげてくれます。兵庫県西宮市であれば、「西宮市高齢者あんしん窓口」となります。お住まいの地域の地域包括支援センターを調べてみましょう。

 

  • かかりつけ医に相談

認知症は専門知識がなければ分かりにくい場合もあります。身内や家族だけで判断せずに、かかりつけ医に相談してみましょう。たとえ認知症の専門医でなくても、医師は医療機関の情報をもっています。早期発見のためにも医師の助言は大切です。

 

 

 

 

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