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ロボットを使ったリハビリテーション

歩くことのリハビリをサポートするリハビリテーション最新機器「ウェルウォークWW-1000」(トヨタ自動車株式会社製品)が導入されました。導入事例としては、兵庫県内で初となる先進的な機器です(2018年2月時点)。今回は、西宮協立リハビリテーション病院の勝谷医師にロボットを使ったリハビリテーションについて聞いてみました。

 

 

 

ウェルウォークとは?

ウェルウォークは人に装着し歩行をアシストする装着型のロボットです。近年、リハビリテーション医療の中では工業系の発展と共にさまざまなロボットが開発され臨床に応用されるようになってきました。

 

 

ウェルウォークはトレッドミル、正面モニター、脚免荷(めんか)ハーネス(脚の損傷部分に体重をかけないようにする安全ベルト)、転倒防止ハーネス、操作パネル、そして足に装着する長下肢型のロボット脚本体(↑写真)からなります。患者さんはロボット脚を装着して療法士と一緒に歩行訓練を行います。

 

 

 

理論的な背景について

ウェルウォークは片麻痺(まひ)患者さんの歩行練習に特化しており、運動学習理論に基づいた設計となっています。歩けない人が歩けるようになるためには歩く練習をする必要がありますが、これは足に麻痺があるために歩けない状態でも同様です。麻痺をできるだけ改善させて、歩けるようになるための練習が必要となります。

 

 

ウェルウォークでの歩行練習はこれまでの運動学習理論に基づいた一般的な治療をさらに発展させたものになります。重度の片麻痺患者さんであってもロボット脚とハーネスによって安全に歩行練習が可能となり、歩行の絶対量が長くなります。またロボット脚や脚免荷ハーネスでの補助は調整が可能で、歩行課題の難易度を調整することができます。さまざまなフィードバックをする機能もついているためスムーズな動作学習が可能です。

 

 

 

期待できる効果とは?

 

先行研究では、ウェルウォークを使用すると「歩行自立までの期間が従来の運動療法よりも短くなる」という点が明らかになっており、さらに私見ではありますがキレイに歩くことが達成できると考えています。この新たなロボットリハビリテーションの導入はリハビリテーション医療に大きな変革をもたらし、より質の高いリハビリテーション医療を提供できると考えています。

 

 

( 2018.02発行│広報誌「甲友会ナウ」vol.40より)

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