訪問看護認定看護師 活動のご紹介
訪問看護ステーションは、地域の実情に合わせて訪問看護サービスを提供し、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けることができるような仕組み作りの推進を期待されている事業所の1つです。私たちはその期待を背負って日々活動しています。
認定看護師の役割
看護師の所属団体である日本看護協会が設定する認定看護師資格には訪問看護分野も含まれています。
認定看護師には当該専門分野における「実践・相談・指導」の3つの役割があります。この中の「相談」の対象は、訪問看護師だけでなく、在宅療養の分野に関するすべての職種、事業所が含まれます。 ここでは、他市の訪問看護ステーションに対する相談機能についての活動をご紹介します。
認定看護師の相談機能
相談機能を活かすために、日本訪問看護財団がコーディネートして開設3年未満の訪問看護ステーションに認定看護師を派遣する「アドバイザー派遣事業」を実施しています。私自身、2016年には東京で研修を受け、指定された訪問看護ステーションに年2回派遣され、事業運営や訪問実践のアドバイスを行っています。
西宮市から離れた他市となると地域事情が異なってきます。メールや電話のやりとりで相談機能を果たすこともできますが、実際に足を運び、訪問看護ステーションが立地している地域の周辺状況を確認することで、地域の実情に合わせた訪問看護サービスを考えることができます。
ある派遣先では、24時間対応の実施について検討されていました。望まれる方に、在宅での看取りを支援する過程で生まれる利用者さまの不安や心配に対して、昼夜問わず電話がつながり、相談や時には緊急訪問要請に対応することが訪問看護ステーションには求められています。24時間対応の事業所整備のために課題について話し合うことで、人材教育やステーション運営についても協議内容を深めています。
アドバイザーとして自身のレベルアップにつながると供に、他の訪問看護ステーションの実情を知ることで、当訪問看護センターで点検すべき内容もわかります。訪問看護ステーションの充実が、地域の皆さまの幸せにつながることを願い、アドバイザー活動を行っていきたいと考えています。
所長・訪問看護認定看護師 稲葉 典子
(2016.11発行│広報誌「甲友会ナウ」No.35より)